「ハンセン病の子ども」が受けた心といのちの被害は、遠い過去の日の差別の一事例であるだけでなく、いじめが多発する現在の学校の人権状況を改善する有効な教育素材として活用されるべきです。教育素材としての「ハンセン病」は、子どもたちにいのちと人権の尊さを切実に伝え、子どもたちの心を育て、これからの行動や生き方を考えさせるうえで極めて有効であることを、私は自分の拙い教育実践からも確信しています。歴史の影に隠れてしまいがちな「ハンセン病と教育」に目を向け、かつての「子ども」と「教師」それぞれの”負の体験”をこれからの教育と子どもたちのために生かしてほしいと心から願っています。(まえがきより)
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ハンセン病と教育についての研究を振り返って(佐久間 建)
「ニュースレター5号 記事(3)」
人として当たり前に生きる権利を奪われたハンセン病元患者たちが、苦難を乗り越え、命を輝かせて生きる姿を伝えたい
写真は今年5月に相次いで亡くなった神美知宏さん(左)と谺雄二さん(右)
二人はハンセン病問題解決のため、車の両輪として死ぬまで全力を尽くしました。
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7月21日 多摩市永山公民館で、自立ステーションつばさ主催で関戸公民館市民企画講座が開催されました。「ハンセン病当事者から見た終わらない差別との闘い」というテーマで、徳田靖之弁護士(ハンセン病療養所の将来構想をすすめる会)と森元美代治さん(IDEAジャパン理事長)が講師を務めました。
毎年、高幡不動尊様から多額の寄付をいただいています。また同志社女子中・高校からも年に何度もバザーの収益金を、その他、多数の方々からも寄付を頂戴しています。これらの寄付金は、海外の回復者たちの生活向上や奨学金に使わせていただいています。
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『週刊金曜日』7月11日号(発行:株式会社金曜日)に掲載されました。
文・村上絢子
写真・八重樫信之
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2月23日(日)19時20分からNHKラジオ第1の新日曜名作座で、「あん」(ドリアン助川著、IDEAジャパン会員)の朗読が始まりました。療養所の中で「あん」づくりに命を注いだ女性と、どら焼き屋の若い男性の出会いから始まる魂の物語です。「あん」を原作にした映画制作が河瀬直美監督、樹木希林主演で間もなくスタートします。
咋年11月、フィリピンを襲った台風で大打撃を受けたクリオン島から、IDEAジャパンの支援金で家屋の修復ができたと感謝の言葉が届きました。
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毎年、高幡不動尊様から多額の寄付金を頂戴しています。
他にも大勢の方たちから寄せられた寄付金と合わせて、インド、中国、フィリピン、インドネシアの回復者たちの生活改善資金や奨学金に充てさせていただいています。
8月25 日、アメリカからホセ・ラミレス・ジュニアさん(写真右)とマグダレーナ夫人(IDEA アメリカ)が来日して、国立ハンセン病資料館で講演会がありました。
ホセさんは高校時代に発病して霊柩車でカービル療養所(ルイジアナ州/アメリカ)に収容されました。家族とガールフレンドのマグダレーナさんの愛情に支えられて病気を克服し、大学で社会学を勉強してソーシャルワーカーの資格を取得。現在はマグダレーナさんと一緒にハンセン病の啓発活動を積極的に続けています。
偏見・差別にさらされながら回復者が生きていくうえで、家族にどれほど勇気づけられたか等について話して下さいました。
なお、ホセさんの自伝は『多磨』(多磨全生園自治会誌)に連載中です。
森元理事長夫妻が9月7日から22日まで、ベルゲン市(ノルウェー)のハンセン病博物館とアウシュビッツの強制収容所を見学したあと、ブリュッセル(ベルギー)で開催された国際ハンセン病学会& IDEA国際集会に参加しました。
80カ国以上からの参加者による盛大な会議の様子については、追って報告します。
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第18回国際ハンセン病学会(ベルギー)に参加して
「ニュースレター17号 記事(2)」
昨年12月(2012年12月)、慶応大学と大阪大学の学会で研究発表するため来日したシギュール・サンドモさん(ベルゲン市立ハンセン病博物館館長、IDEAノルウェー)の歓迎ランチ会/2012.12.18
咋年9月(2012年9月)、山内きみ江さん(理事)の写真展が国立ハンセン病資料館で開催されたときに、写真集も出版されましたので、ご紹介します。
『失われた歳月』 田中文雄著
上下巻 各定価3,500円+税
皓星社刊 電話 03-5306-2088
ニュースレター12号で山口和子理事が、「2005年、皓星社から出版されたこの本は、上下巻それぞれ500ページを超えるボリュームですが、2001年に発見された2,000枚に上る自筆原稿をもとにしており、読み始めるとページを閉じることができないほど迫力がある書物ですが、在庫ゼロなので、再版の実現を期待しています」と紹介された洗心会の創設者・鈴木重雄(田中文雄)さんの自伝が、このたび新装,再版されました。
<帯より>
上巻:エリート学生から一転発病。苦悩を抱いての放浪から、
長島愛生園での再生までの数奇な青春の記録。
下巻:長島愛生園の療友たちのリーダーとしての第2の人生。
完治し、社会復帰しての活躍。
人間の可能性を示す人生の記録。
森元理事長、水藤一彦理事が、大学時代のゼミ仲間と一緒に東日本大震災の被災地(岩手県宮古市、陸前高田市、宮城県石巻市、気仙沼市)を訪問しました。
「現実に被災地に立ってみると、テレビの映像と大違いです。いかに大きな地震に襲われたか、津波の勢いが凄まじかったかを目の当たりにして、災害の恐ろしさと、被災者の皆様の悲しみを実感しました」
/森元美代治
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鈴木重雄さんと洗心会
理事 山口 和子
「ニュースレター12号 記事(2)」
5月7〜11日
IDEAセンターのあるセネカフォールズ(NY州)で開催され、参加国はアメリカ、台湾、ブラジル、コロンビア、日本で、森元理事長夫妻が参加しました。メインテーマの、各国にある「ハンセン病施設の世界遺産登録の申請」について熱心に議論しました。
今年5月11・12日に青森市で開催されたハンセン病市民学会の家族部会で、宇佐美治さん(長島愛生園、IDEAジャパン会員)が、60余年にわたる家族との断続を乗り越えて、晴れて家族に受け入れられたという話をされました。決して諦めなかった宇佐美さんの家族への強い思いと、サポートし続けた難波幸矢さん(IDEAジャパン会員)の真心が通じたのだと感動しました。 宇佐美さんを20年間取材してきた宮崎賢さん(山陽放送)のドキュメンタリーが放映されました。
7月1日、東京・東村山市の多磨全生園に地域の子どもたちが通う「花さき保育園」が、開園します。
療養所の入所者の平均年齢は82歳。ハンセン病に対する差別と偏見で子どもを持てなかった人も多く、保育園の開園を楽しみにしています。ハンセン病の元患者への差別や偏見を解消しようと3年前に施行された法律に、療養所と地域との交流を進めることが盛り込まれたことを受けて、敷地内への保育施設の誘致を進めてきました。その結果、市内の社会福祉法人が運営する「花さき保育園」が敷地内に移転して、開園することになりました。
Dr.ゴパール(IDEAプレジデント、IDEAインド代表)が、自らも回復者の立場で40年間続けて来たハンセン病回復者の自立支援・尊厳確立・社会の偏見差別克服に対する国際活動が認められて、2012年3月12日、インドのプラティバ・パティル大統領から市民として最高のthe Padma Shuri Awardを授与されました。 授章を共にお祝いしましょう!
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IDEA国際会議に参加して
理事長 森元美代治
「ニュースレター14号 記事(1)」
甥御さんが会って下さった!
会員 難波幸矢(瀬戸内ハンセン病人間回復裁判を支える会代表)
ニュースレター14号 記事(2)」
花さき保育園が開園
理事 佐川 修 (多磨全生園入所者自治会長)
「ニュースレター14号 記事(4)」